幕末〓冷血の鬼
「変に動かれて俺の仕事が増えるのは嫌ですので。」


「ほう。」


本当は、ただ恋花さんが心配で言った事だがそう言えず俺がそう言うと土方さんは全て見透かすような瞳で俺を見てきた。


「まあ良い。俺は仕事に戻る。山崎は早く怪我を治せ。」


「ありがとうございます。」


土方さんは、ゆっくりと立ち上がり部屋から出て言った。


「フウ…」


俺は深く息をつき、布団に寝っころがった。


(恋花さんは土方さんの小姓だ。だから気になっただけだ………)


自分にそう言い聞かせ俺は眠りについた。
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