幕末〓冷血の鬼
宿に入ると、伊東さんは宿の人に酒を頼みその場に座った。


「それでは、話しましょうか。新選組はどうかしら?」


「局長の近藤さんは、とても懐の深い人で良くしてもらっています。」


「そう。でも新選組は土方 歳三が指揮をとっているみたいね。鬼の副長と聞いているわ。」


「確かに、土方さんは自分にも他人にも厳しいです。ですが、不器用ながら優しさもありますよ。」


俺がそう言うと伊東さんはクスッと笑った。


「そう。あらお酒がきたみたいね。飲むとしましょ。」


伊東さんにそう言われ俺は、酒を飲んだ。

何時ぶりに酒を飲んだだろう。


この頃、色々ありすぎて酒を飲む暇も無かった。


酒の酔いが回ると俺はその場に寝っころがった。


「おや、藤堂君飲みすぎたかしら?ゆっくりお休みなさい。」


伊東さんのそんな声を聞きながら俺は眠りに入っていった。
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