幕末〓冷血の鬼

（いつの間に…）


「恋花さん。土方さんを悪く思わないで下さい。」


いきなりの沖田さんの言葉に、言葉が詰まった。


「あの人は、私達の為に鬼になっている。それに不器用な人ですから誤解されやすいですが誰よりもこの壬生狼組を大切にしています。」


「沖田さん。」


「何ですか？」


「私は、土方さんを怖いとは思いません。ただ……」


あの人は、とても苦しい思いをしている。


強がっているが瞳の奥がいつも悲しみの色に染まっているから。


「貴女なら土方さんを変える事が出来るかもしれませんね。」