幕末〓冷血の鬼
「土方さん?」


私がそう言うと土方さんはハッとした顔で私を離した。


「悪い。」


「大丈夫ですけど。どうしたのですか。」

「いや、何でもねえ。それより早く用意しに行きな。」


土方さんはそう言うと私に背中を向け部屋に戻ってしまった。


(土方さん、どうしたのだろう?)


私は伊東さんの布団を用意する為、部屋に向かった。


「これで良し!」


「ありがとうございます。」


布団の用意が終わり後ろを振り返ると、伊東さんがいた。
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