幕末〓冷血の鬼
私の言葉に山南さんは首を横に振った。
「幕府に逆らう者にだって家族はいるのです。私は沢山の家族から大切なものを奪いすぎました。もう疲れたのです…。貴女も見たでしょう、新選組が殺した人の中には涙を流して死んでいた人もいたことを…」
「………。」
「私はあなたを使って試したのです。血にまみれた私達ではなく、穢れを知らない人にはどう映って見えるのか。結果、貴女はすごく傷つき、部屋に籠もりましたよね?」
「そう……ですが。」
「それが答えです。私はその後も村を歩き村の人々を見ていました。その時、ある女性に出会いました。」
「ある女性?」
「はい。お団子屋の娘で、私が団子屋に入った時、何故そんな悲しい顔をしているのですか?と聞いて来たのです。」
「幕府に逆らう者にだって家族はいるのです。私は沢山の家族から大切なものを奪いすぎました。もう疲れたのです…。貴女も見たでしょう、新選組が殺した人の中には涙を流して死んでいた人もいたことを…」
「………。」
「私はあなたを使って試したのです。血にまみれた私達ではなく、穢れを知らない人にはどう映って見えるのか。結果、貴女はすごく傷つき、部屋に籠もりましたよね?」
「そう……ですが。」
「それが答えです。私はその後も村を歩き村の人々を見ていました。その時、ある女性に出会いました。」
「ある女性?」
「はい。お団子屋の娘で、私が団子屋に入った時、何故そんな悲しい顔をしているのですか?と聞いて来たのです。」