幕末〓冷血の鬼
山南さんはそう言うとニコッと笑った。


「私は、その女性に自分が新選組であることをうち明けました。普通の人なら今の時代聞いただけで、体を強ばらすのに彼女は優しげな瞳で私を見ていました。私は、その後何回も団子屋に通い彼女に自分の悩みを言いました。すると彼女が笑顔で言ってきたのです。」


『新選組の中には、山南さんみたいに優しい人がいるのですね。』


「彼女の言葉に私は首を横に振りました。」


『だって人を殺して今あなたはこんなにも苦しんでいる。だからあなたは優しい人です。そんなに苦しむなら私と京から逃げませんか?』


「私は彼女の言葉を聞いて驚きました。しかし、彼女と共に行きたい。そう思うようにもなったのです。」
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