幕末〓冷血の鬼
伊東の句
あれから2ヶ月が経ち、外には桜が咲いていた。
隊は山南さんの事があってから近藤派と伊東派にくっきりと割れてしまい、俺の事を恐れる者が増えた。
そんな中、今隊のあいだで話題になっているのは伊東の句だ。
山南さんを失った気持ちを歌にし、隊士達にその歌を聞かせ回っているらしい。
その歌を聞いて伊東派になった奴らもいる。
(伊東、あいつは何を考えているんだ?)
どうすることも出来ない苛立ちで煙管を加え桜を眺めていると、遠くから恋花が走って来た。
「土方さん、おはようございます。」
「恋花、女が朝から廊下を走るな。」
「すいません………」
俺が怒ったと思ったのか恋花はシュンとして俯いてしまった。
隊は山南さんの事があってから近藤派と伊東派にくっきりと割れてしまい、俺の事を恐れる者が増えた。
そんな中、今隊のあいだで話題になっているのは伊東の句だ。
山南さんを失った気持ちを歌にし、隊士達にその歌を聞かせ回っているらしい。
その歌を聞いて伊東派になった奴らもいる。
(伊東、あいつは何を考えているんだ?)
どうすることも出来ない苛立ちで煙管を加え桜を眺めていると、遠くから恋花が走って来た。
「土方さん、おはようございます。」
「恋花、女が朝から廊下を走るな。」
「すいません………」
俺が怒ったと思ったのか恋花はシュンとして俯いてしまった。