幕末〓冷血の鬼
「何の用だ?」


俺がそう聞くと、顔を上げ俺の手を掴んできた。


「土方さん、伊東さんの歌凄いんですよ!とても上手で!」


(こいつも伊東の歌を聞いたのか………)

「それで何だ?」


少し低い声で俺が聞くと恋花は手をグイッと引っ張ってきた。


「土方さんも聞いてみて下さい。凄いと思いますから。」


本当は行きたくないが、正直伊東がどういう歌を書いたかは気になる。


俺は恋花に連れられて伊東の所に向かった。
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