幕末〓冷血の鬼
「それもありますが、伊東さんは山南さんを自分の所に欲しがっていたみたいですよ。」
「何?」
「山南さんは知恵があって穏やかな人でしたから、欲しかったのでしょう。」
「ほう。」
「土方さん、山南さんはあなたが山南さんの事を嫌っていると思っていましたよ。」
「まあ、俺も山南さんには好かれてねえと思っていたからな。でもな、俺も伊東と同じように山南さんが必要だったんだ。」
俺がそう言うと総司はニッコリと笑った。
「懐かしいですね。隊士達から良く、仏の山南さんに鬼の土方さんて言われてた時が……」
総司は何かを思い出すように桜の木を見つめた。
「何?」
「山南さんは知恵があって穏やかな人でしたから、欲しかったのでしょう。」
「ほう。」
「土方さん、山南さんはあなたが山南さんの事を嫌っていると思っていましたよ。」
「まあ、俺も山南さんには好かれてねえと思っていたからな。でもな、俺も伊東と同じように山南さんが必要だったんだ。」
俺がそう言うと総司はニッコリと笑った。
「懐かしいですね。隊士達から良く、仏の山南さんに鬼の土方さんて言われてた時が……」
総司は何かを思い出すように桜の木を見つめた。