幕末〓冷血の鬼
「そう言えばそう言われてた時もあったな。誰が考えたかは知らねえがあれから俺は鬼の副長だの言われるようになったからな。」


「でも鬼っていうの、案外気に入っているのでしょう?」


「まあな。お前だって人を斬るさまは修羅だのなんだの言われてただろ?」


「土方さんには負けますよ。……っゴホッゴホッ。」


「総司!」


いきなり総司が咳き込み背中をさすると総司は苦しそうに肩で息をしていた。


「大……丈夫です。すぐに………治まりま………すから。」


そうは言っているが、手には赤い血がベットリとついていた。


しばらくすると咳きが治まり呼吸も安定した。
< 295 / 627 >

この作品をシェア

pagetop