幕末〓冷血の鬼

勧誘

土方さんに部屋に戻れと言われてから、私は部屋に戻り医学の本を読んでいた。


(土方さん、早く戻って来ないかな~。)

そんな事を思っていると、部屋の外から足音が聞こえて来た。


(土方さん!?)


そう思い、本を閉じ襖を開けたが土方さんではなかった。


「あら、恋花さん。」


「………伊東さん。」


「あなた今1人かしら?」


「はい。土方さんを待っていて…。」


「土方さんなら見回りとかで外に出かけたわよ。」


「えっ!?」


今日は沖田さんが見回りの日だったはず…。


「沖田さん、体調悪いみたいで…」


伊東さんの言葉に私は青ざめた。


(もしかして労咳が悪化している?)
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