幕末〓冷血の鬼
「美味しいです。恋花さん、ありがとうございます。」


沖田さんは幸せそうに和菓子を口に入れニコニコしていた。


「今日はもう休むので、恋花さんも部屋に戻って大丈夫ですよ。」


「わかりました。ゆっくり休んでくださいね。」


「ありがとうございます。」


私は沖田さんの部屋を出ると真っ直ぐに土方さんの部屋に向かった。


「土方さん、いますか?」


「ああ、入れ。」


襖を開けると土方さんは煙管を机に置きこっちを向いた。


「どうした?」


「あの、土方さんにこれを渡したくて…。」


私は袋から梅の形をした和菓子を出し土方さんの前に置いた。
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