幕末〓冷血の鬼
「土方さん、藤堂くんと斎藤くんが私について行くと言っているわ。それは良いかしら。」


「ああ、前から聞いている。」


「本当は恋花さんも連れて行きたいと思っていたの。」


伊東の言葉に俺の心臓はドクンと脈を打った。


「何を言ってやがる?」


「そんな恐い顔しなさんな。恋花さんには断られたわよ。」


伊東がそう言うと俺と近藤さんはホッと息をついた。


「では、考えといて下さいな。良い返事を待っているわ。」


伊東はそう言うと立ち上がり部屋から出て行った。
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