幕末〓冷血の鬼
「ありがとうな。恋花……これどうしたんだ?」


「えっ?」


「目が赤く腫れてるぞ。泣いたのか?」


高杉さんの言葉にドキッとし黙りこむと高杉さんは私の顔を覗き込んできた。


「悩みなら聞くぜ。まあ俺達を倒したいとかだったら無理だがな。」


「大切な仲間が隊を抜けたんです………。」


私がそう言うと高杉さんは驚いた顔をした。


「脱退したら切腹じゃねえのか?」


「いえ………。隊が分離というかたちなので切腹にはなっていません。」
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