幕末〓冷血の鬼
「本当に……役にたっていますか?」


「ああ。あと恋花、頼みがあるんだ。」


「何ですか?」


「総司の世話をお前に頼みてえんだが。」

「沖田さんのお世話をですか?」


「ああ、信頼してるお前に総司を任せたい。」


「わかりました。」


恋花はそう言って力強く頷いた。


「じゃあ土方さん、私からも一つ頼みがあります。」


「なんだ?」


「死なないでください。」


恋花は、俺の顔を真っ直ぐ見て言ってきた。


「それは約束できねえよ。戦に行くんだからな。」


「良いから約束して下さい。もし土方さんが死んでも墓参りなんか行って上げませんからね!」
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