幕末〓冷血の鬼
「馬鹿言うんじゃねえよ。」


「本当に素直じゃないですね………ゴホッゴホッ……。」


「大丈夫か?総司。」


総司の細くなった背中をさすると総司はフウと息を吐いた。


「すいません。もう大丈夫です。」


「今日も飯を残したらしいな。」


「喉を通らなくて……。」


「それでも食え。こんなんじゃ何時になっても治らねえぞ。これでも食って少しは元気出せ。」


俺はそう言って懐から小さな袋を出した。

「何ですか?」


「金平糖だ。」


俺がそう言うと総司は目を輝かせ袋から金平糖を1つ出し口に含んだ。
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