幕末〓冷血の鬼
俺は初めて人を斬った。


男を斬った途端、男の体からは血が噴き出し倒れ込む。


俺はその返り血を浴びたまま呆然とその場に立っていた。


(俺が殺した……。)


「あの…助けて頂きありがとうございます。」


ハッとし女の方を見ると女は、すまなそうな顔をした。


「ごめんなさい。」


「何故あんたが謝る?」


「あなた、人を斬ったの初めてでしょ?刀を持つ手は震えているし顔色は真っ青だわ。まだ若いのにごめんなさいね。こんな事させてしまって…。」


「俺は自分の意思で斬った。別にあんたのせいじゃない。」


俺がそう言うと女は俺の手を掴んだ。
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