幕末〓冷血の鬼
「近藤さん、出かけてくる。」


「良いが何処へ行くんだ?」


昨日約束をした苗の所に行こうとすると、近藤さんは首を傾げた。


「ガキと遊んで来る。」


俺がそう言うと近藤さんは目を丸くした。

「お前が子供と遊ぶのか?………もしや歳、お前……。」


近藤さんはそう言って疑いの眼差しをこちらに向けてきた。


「俺の子供じゃねえよ。ただ遊びに行くだけだ。」


「そっそうか。気をつけてな歳。」


「ああ。晩飯までには帰る。」


俺はそう言うと道場を出て、苗の所に向かった。
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