幕末〓冷血の鬼
「あっ!としにい来てくれたんだね!!」


苗の家に行くと苗は土に絵を描いていた木の棒を置き俺の所に走って来た。


「約束だからな。お菊さんは?」


「もう稼ぎに行っているよ。」


「そうか。」


「としにい、一緒に来てほしい所があるの。一緒に来て。」


苗はそう言うと小さな手で俺の手を掴み引っ張ってきた。


「行くからそんなに引っ張っるな。」


「だって早くとしにいを連れて行きたいんだ!」


苗の笑顔を見ると俺もつられて笑顔になった。


苗に手を引っ張っられしばらく歩くと、苗は足を止めた。
< 477 / 627 >

この作品をシェア

pagetop