幕末〓冷血の鬼
そこは、川が流れていて沢山の花が咲いている花畑だった。


「綺麗でしょ?私の大好きな場所なの!!」

苗はそう言うと花を取り俺に渡してきた。


「ありがとうな。」


俺が花なんてがらでもねえが苗からもらった花を俺は見つめた。


淡い桃色をした小さい花で可愛らしい苗みたいだった。


「としにい、としにいはお侍さんになるんでしょ?」


いきなり苗に聞かれ驚いたが俺は、ゆっくり頷いた。


「ああ、そうだ。」


「私、としにいがお侍さんになったら、としにいのお嫁さんになりたいな。それでねお花を沢山集めた花束をもらいたいな。」

苗は花に触れながら俺にそう言って来た。


「そうか。なら絶対侍にならねえといかねえな。」


俺がそう言うと苗は笑顔で頷いた。
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