幕末〓冷血の鬼
「どうした?」


「いや、なんでもねえ。俺は部屋に戻る。」


近藤さんは不思議な顔をしながら俺を見たが俺はそのまま部屋を出た。


それから部屋に向かうと庭で恋花が洗濯物を洗っていた。


「土方さん、なんか疲れています?」


俺に気づくと恋花は首を傾げながら近づいてきた。


「疲れているように見えるか?」


俺がそう聞くと恋花は戸惑った顔をしたがゆっくり頷いた。


「はい。いつもより眉間のシワが深いというか……。」


「お前も俺のことよくわかるようになってきたじゃねえか。」


俺がそう言うと恋花が首を横に振った。
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