幕末〓冷血の鬼
「私はまだ全然土方さんの事をわかっていません。土方さんはあまり顔に出しませんからたまにしか気づきませんし……。」


恋花はそう言って俯きゆっくり顔を上げると俺に微笑んできた。


「この洗濯を終えたら土方さんの部屋にお茶を持って行きますね。少しは心も休むと思いますから。」


「ああ。頼む。」


俺は恋花にそう言うと部屋に戻った。



それからしばらくすると恋花は熱い茶を持ち俺の部屋に来た。


「すまない。」


恋花から茶を受け取りコクッと飲むと恋花は俺をジッと見た。


「土方さん、お疲れではありませんか?少し休んで下さい。」


「俺にはやらなきゃならねえ事が山ほど有るんだ。」


近藤さんの事、永倉達の事、そしてこれからの新選組の事……


沢山する事がある。
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