幕末〓冷血の鬼
「布を持っていたらお酒は持てません。それに私くらいの大男ならお酒を持つのはそんなに困難なことではありませんから。」


「はい…」


確かに布を持ってお酒を持つのには無理がある。


「話は終わりだ。戦は一週間後だ、それまでにありったけの酒と布を集め、後は戦に備え体力を蓄えとけ。」


土方さんがそう言って部屋を出ると、島田さんも私にお辞儀をした後、部屋から出て行った。




それから4日間は私と島田さんは、ありったけのお酒と布を集めていた。


「これくらいあれば大丈夫でしょう。恋花さん、お疲れ様でした。戦までの3日間はゆっくり休んで下さい。」


「はい。お疲れ様でした。」


私は、自分の部屋に戻っている途中沖田さんの顔がフッと浮かんだ。


(そう言えばずっと会ってないな。明日会いに行こう。)
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