幕末〓冷血の鬼

「何故です!?何故女であるあなたが戦場に？土方さんにいっ………ゴホッ…ゴホッ……。」


「沖田さん、落ち着いてください。」


私は咳き込んだ沖田さんの背中を優しく撫でた。


「沖田さん、私は自分の意思で戦場に行きます。新選組の皆さんの役に立ちたい。私だけ安全な所に逃げるなんて嫌なんです。」


「それでも私は、あなたに戦場には行ってほしくありません。戦場はいつ死んでもおかしくない場所です。あなたも死ぬかもしれないのですよ？」


「それでも私は、戦場に行きます。私は自分より新選組の人達が死ぬことの方が怖いのです。」


沖田さんは、私の目をジッと見た後フウッと息をついた。