幕末〓冷血の鬼
「恋花さん、あなたは武士のようなことを言いますね。」


「それは誠の武士である新選組の皆さんと一緒に過ごしているからではないでしょうか?」


私の言葉に沖田さんは目を丸くしたが少しするとクスッと笑った。


「貴女には適いませんね。ではお願いをしてもよろしいですか?」


「はい。」


「近藤さん、土方さん、それから新選組の皆さんをよろしくお願いします。」


「わかりました。」


「それから…………死なないでください。」


沖田さんはそう言って、細い指で私の手を握った。
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