幕末〓冷血の鬼
どうか死なないで……


また私に笑って……


私に会いにきて……


「はい。あ…沖田さん、金平糖良かったらどうぞ。」


恋花さんはそう言うと袋から金平糖を出し私の横に置いた。


「ありがとうございます。」


私がそう言うと、恋花さんはニコッと笑い部屋から出て行った。


私は、恋花さんが見えなくなるまで外を眺めた。


恋花さんが見えなくなると私は、布団に体を寝かせ金平糖を見た。


(1つ食べよう。)


「!!!!?」


そう思い金平糖を手に取った瞬間、金平糖は私の手から落ちてしまった。


もう一度さっきより力を入れてやっと金平糖を口に入れた時、私の頬には涙が伝っていた。
< 542 / 627 >

この作品をシェア

pagetop