幕末〓冷血の鬼
『新八、もう少し考えてくれないか?近藤さんも必死なんだ。』


『よく考えたさ。俺がまだ新選組に居るのは土方さん、あんたを信頼しているからだ。でもな、土方さん。俺も限界なんだよ。』


『わかった…。今日もう一度近藤さんと話をしてみよう。』


俺がそう言うと新八は俺の肩を掴んだ。


『あんたには迷惑をかけてばかりだな。本当に申し訳ねえと思っている。だけどな俺はあんたに頼るしかもうねえんだよ。』


『俺は、迷惑だと思ってねえよ。これも副長の役割だし頼られる事は嫌いじゃねえ。』


俺がそう言うと新八は、もう一度『すまねえ』と謝り戦の準備をするため、その場から離れ行ってしまった。
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