幕末〓冷血の鬼
「ふぅ……。」


あれから時間が過ぎ皆が眠りにつくと、私は屋敷を抜け出して空の月を眺めていた。


空には、まん丸のお月様が輝き土方さん達の故郷を明るく照らしている。


(これから、どうなるんだろう…。)


月を眺めると不安が広がるばかりだった。


土方さん達に出会った時、私は月を嫌いと言った。


私達が変わっても月は変わらない。


私達に何が起きても世の中が変わらないようで寂しかった。


だが今の自分は月を羨ましいと思ってしまう。
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