幕末〓冷血の鬼
「ああ、恋花来たか。」


土方さん達の所に行くと、疲れた顔をしている原田さんが声をかけてきた。


「土方さんと近藤さんは?」


「今、挨拶をしに行っているんだ。次はいつ会えるかわからないからな。」


「そうですか。原田さん、何か1日で痩せました?」


私がそう聞くと永倉さんがワハハと笑った。


「ちげえよ恋花。左之はやつれたんだ。昨日の土方さんに捕まってな。」


「あ~。昨日は大変そうでしたもんね。」


「土方さんさ、酒飲んだ時の記憶はいつもねえんだ。」


「だから、怒れねえし。今日も土方さんに『疲れてるのか?』って聞かれたから、焦ったぜ。『土方さんのせいです。』なんて言えねえもんな…。」
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