幕末〓冷血の鬼
「今日通る日野に俺の姉さんがいるんだ。」


「土方さんのお姉さんですか?」


「ああ、労咳で死んじまった母親の代わりに俺を育ててくれた姉さんだ。」


土方さんはそう言うと、ニッと笑った。


(土方さんのお姉さんて、どんな人なんだろう?)


土方さんみたいに美形で綺麗な人なのだろうか?


「歳は、子供の頃おのぶさんにベッタリだったもんな。」


「近藤さん!」


近藤さんの言葉に土方さんは、ほんのりと顔を赤らめた。
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