幕末〓冷血の鬼
私がそう言うと土方さんは、コクッと頷いた。


それから、しばらく歩き日野に着くと近藤さんが口を開いた。


「なあ歳、今日は日野に泊まらないか?」


近藤さんがそう言うと土方さんは眉にシワを寄せた。


「だが近藤さん、まだ昼だ。日野に泊まらずもっと進んだほうが戦にも有利になって良いと思うが…。」


「それもそうだがな……。」


「まあ、挨拶はしねえといけねえけどな。」


「ああ、そうだな。」


近藤さんは、そう言って二カッと笑うと隊士達を見渡した。
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