幕末〓冷血の鬼
「今からですか!?こんなに夜遅くに。しかも1人でなんて。」


「俺が援軍を呼びに行かねえと、この戦は負けちまう。行くしかねえんだ。」


「なら、私も行きます!」


「駄目だ。」


俺がそう言うと恋花は俺の服の裾を掴んで来た。


「お願いします!!私も一緒に連れて行って下さい!」


今にも泣きそうな顔で見てくる恋花を俺はソッと抱きしめた。


「恋花、お前はここにいてくれ。お前は医学を学んでいる。隊士達の怪我を見れるのはお前だけだ。」


俺の話を恋花は黙って聞いていた。
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