幕末〓冷血の鬼

勝沼の戦い

土方さんが、援軍を呼びに行ってから私は寝れずに雪が降ってくる空を眺めていた。


(どうか、無事帰って来て下さい。)


『なんて顔してるんだよ?恋花ちゃん。土方さんなら大丈夫だ!』


「えっ?」


『君が土方さんを信じないでどうするのですか?大丈夫です。土方さんは生きて帰って来ますよ。』


「平助?山南さん?」


声がして周りを見るが誰もいない。


平助達が私に伝えたかったのか、ただの幻聴かはわからない。


けど、今私のすべきことは何かわかった気がした。


(今は土方さんの心配よりも、新選組のことを考えないと。)


土方さんが戻って来た時に、皆で土方さんを迎えられるように。
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