幕末〓冷血の鬼
「恋花君?」


ボーとしている私を不思議そうに近藤さんは覗き込んできた。

「すいません!私、今日はもう寝ますね!」


「ああそうか。ゆっくり休みなさい。」


私は頭を下げ、自分の部屋に戻った。


部屋に戻ると、襖の奥から声がした。


「恋花、俺だ。入って良いか?」


「どうぞ。」


私がそう言うと土方さんが入ってきた。


「どうした?」


「何がです?」


「とぼけるな。目が涙目になってるぞ。」


「もう限界なのかもしれませんね……。土方さん、聞いてくれますか?」


「ああ。」


土方さんはそう言って私を優しく包み込んだ。
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