四行だけのラブレター
あれから会話はない。

だけど、ちょっと暗めのクールな彼が好き。

見ているだけで幸せなんだ。

「…め、彩愛!」

親友、小百合(サユリ)の声で、私は我に帰った。

「あ…小百合。ごめん」

今はお昼の時間。

小百合と私は、教室で恋バナ中だ。

ちなみに、平は窓の手すりに肘をつけて、外を眺めながら食べている。

幸い、端っこと端っこなので、恋バナは聞かれていないようだ。

「しっかし、アンタも…もの好きね。なんで、よりによって平なのよ」

小百合の言葉に、私はムッとする。
平をバカにしないでほしい。

「優しいんだよ?」

私が言っても、小百合は苦い顔。

平は顔よし。
性格は…微妙。
人気は…なし!

暗くて
一匹狼。

でも、私はそんな平が好きなの。

格好いい。
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