四行だけのラブレター
「でも、北山と仲良いよね。一石二鳥って感じじゃん?」

小百合は、嬉しそうにそう言った。

小百合の好きな人は、北山京介(キタヤマキョウスケ)。

何だかんだで、平と仲の良い男。

しかも、私の隣の家に住んでて…。

保育園の頃からの幼なじみ。

小百合は、高校で初めて会ったから違うけど。

「京ちゃんが好きな小百合も、もの好きなんじゃない?」

私は、小百合に笑ってみせた。

京ちゃんは、うるさくてバカ騒ぎしまくり。

ま、平とは正反対ってワケだ。

「お~い、彩愛!小百合ちゃん!」

京ちゃんが、手を振ってきた。
こっちに来い、と。

平もいる。

私も小百合も、赤くなりながら京ちゃんの方に行った。

「どうしたの?京ちゃん」

私が聞くと、相変わらずの大きい声で、京ちゃんは笑った。
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