四行だけのラブレター
「…おい、米倉?」

平が、私の顔を覗き込んできた。

近っ
近いよ~。

「顔、真っ赤だぞ。熱でもあるのか?」

細くて長い指。
すらっとした、色白の手が私のおでこに触れた。

ドキドキドキドキ…

胸が高鳴る。


「ちょっと熱いかも。保健室でも行く?あ。でも、俺が行くより友だ…」

「いいよ。ひ、一人で大丈夫…っ」

ヤバい。
胸がヤバい。

「お、おい。フラフラしてるぞ。ダメだろ。ほら…」

お、お、おんぶ?

無理無理無理無理無理!

「い、いいって。大丈夫だよぉ~」

逃げたい。
胸が…。

「はぁ。仕方ねぇー奴だな…」

やっと諦めてくれた。

これで胸の高鳴りが解放される。
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