あめ玉
「あれ?
俺が居たこと忘れちゃったの?
酷いなぁ。俺なんもしてないじゃん
てゆうか。健を殺したのは梨恋ちゃんだよ」
「…な……に……………いっ……………て」
「あぁあ。それも忘れたの?
健かわいそ。
今の梨恋ちゃんの想いは健にとって重いよ」
何が言いたいのこいつ
「意味わかんない?
健は死んだんだよ。
あんまりに想いすぎて健が成仏できないって言ってんの
健を解放してあげて?」
「……たけるは居なくなったけど
あたしは今でも健が好きなの!!
それは誰にも変えられないし変わることもない!!
それにあたしは健を殺してなんてないわ!!
あの日あなたが……
健が誕生日にくれたあたしの指輪を取ったのが一番の原因でしょ?
覚えてないの?
あたしのこと言えないじゃない
あたしは7年前の今日のことをなにより一番覚えてる
嘉山哲があたしと健のあとをついてきていたのも
帰り道に偶然装ってあたしたちの前に出てきたのも
健からの指輪とってあたしからかったのも
そのせいであたしが車にひかれそうになったのも
それを助けた健が………………………………………………………………
あたしのかわりに
死んでしまったことも」