君のそばに
私はゴクッと唾を飲んだ。
だって清水さんの顔が、
あの時のように冷たくて、思わず視線を反らしたくなるような鋭い目だったんだもん……。
「し、清水さん……?」
震える声で清水さんの名を呼んでみた。
「………。」
だけど清水さんは何も答えず、ただ私を見下すように見つめるだけ…。
やっぱり怒ってるみたい……。私が嘉賀くんに告白されたから…。
どうしたらいいの…?
清水さんと視線を合わせないように悩んでいたら、清水さんが閉ざしていた口を開いた。
「伍棟さん、ちょっと話があるんだけど。」
「え…?」
清水さんはそれだけ言うと、また人込みをの中に消えて行った…。
つ、ついて来いって事かな〜…。何か清水さんと2人で話すの、ちょっと怖いんだけど…。だって明らか不機嫌になってるんだもん。
怒られるのかな…。
内心行きたくない気持ちでいっぱいだったけど、行かないなら行かないで後が怖いかも……。
私は清水さんが消えて行った人込みに足を踏み入れ、清水さんの後を追った…。
清水さんは校舎裏の人気のない所に仁王立ちして立っていた。
あ〜…何か怒ってる雰囲気があの態度で分かるよ…。
怖いな……。
仁王立ちする清水さんの前に私はオズオズと歩いて行った。