君のそばに
6.文化祭−−準備



太陽の光りに照らされた部室。



8月の余韻を残すような暑さ。




鉛筆片手に、私は黙々と紙の上に黒い線を書き続ける。


これは、今度の文化祭に展示する作品。

まだ下書きなんだけどね…。




毎年10月中旬に文化祭は行われる。

美術部の展示発表も毎年恒例のこと。



体育祭とは違って、文化祭では各々がテーマに沿った作品を作る。


テーマの表し方はそれぞれ自由で、陶器みたいなものを造っている人もいれば、形に沿って木材を削っている人もいる。


私は描くことが好きだから、作品は絵にするつもりだ。






私の生活は夏休み前と比べてもあまり変化はない。



勉強は相変わらずだし、(夏休みの課題は夏休みの最後の日まで引きずり、…何とか終わらせた…)


部活には毎日行ってるし、


柚とも楽しくやっているけど、…清水さんとは何だかイマイチのまま…。







けど、



唯一、変わったものがある。










それは










私と実春の関係が



友人から


恋人に変わったということ……。





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