君のそばに



嘉賀くんは、私のことを好きだと言った。





なのに、あれ以来何も言ってこない…。



何か言われると思っていたんだけどな…。


というか、私は言われることを期待していた…。






何かが私の心を強く締め付ける。


私はこのままでいいのかな…。




何もしないまま、実春の彼女として過ごしていけば、いつかこの変な蟠り(わだかまり)は消えてくれるのかな…。





この蟠りは、
別荘での嘉賀くんの後ろ姿を見てから、徐々に出来始めていた。



夏休みを過ぎて、新学期になってから蟠りは消えるどころか、どんどん大きくなっていく…。



…それは、まるで何か私に警告しているみたいに…。





< 155 / 185 >

この作品をシェア

pagetop