君のそばに



「あーあ…、清水さんとの仲もいまいち良いのか悪いのか分からないし。多分、今だに清水さんには目の敵にされてるんだろけど。」

私はフゥ、とため息をついて肩を落とした。



今だに柚と実春は私が清水さんと何で仲良くなりたいと思ってるのか、理解出来ないみたい。

けど、私が清水さんについて触れても2人は何も言わなくなった。



「ふぅん。そのシミズサンも沙矢が実春と付き合ってるから、

ほら、千春くんにベッタリ。」


柚がカップに口をつけた状態で上目使いで見る、その先に清水さんと嘉賀くんが一緒にいた。



昼食を食べる嘉賀くんの横で何だか清水さんが一方的に喋っているようだけど、


…どこか、楽しそう…。



「千春くんはいつも大変ね。
清水さんが千春くんを好きなのはとても分かるけど、ああまでベッタリ引っ付かれてイライラしないのかしら。」

柚が呆れたように呟く。その声色には刺々しさを含んでいる。




けど、私には柚みたいに嘉賀くんの心配(?)をしている余裕がなかった。



イライラするというより、…心臓がキリキリと痛む感じ…。




何だろ…。私おかしい…。


あの2人を見て、明らかに嫌な気持ちになってる…。

どうして…。





< 162 / 185 >

この作品をシェア

pagetop