君のそばに


学校に着いた私はフラフラした足どりで昇降口へと向かった。



「ゔゔ〜…寒い……」



私はブルッと身震いした。


周りの生徒たちは私がこんなに苦しんでいるのを知るハズもなく楽しそうに登校している。



何がそんなに楽しいの?


と、言いたくなるくらい
今の私は辛い状態にあった。



私はポケットに手を突っ込んで、ロッカーの鍵を探した。
ボーッとしているせいか、中々鍵を掴めない事にイライラしてくる。


やっとのことで鍵を掴み取り、鍵口にそれを差し込んだ。鍵がヒンヤリして気持ち良い。



ロッカーを開け、ローファーをしまう。その代わりに中ばきを取り出しそれをつま先だけ突っ込んで、ロッカーに鍵をかけた。




ハァー…だるいな…。気持ち悪いし…。



たまに吐き気がして、その度に口を押さえて我慢する。
のどに嫌な味が通り、また気持ちが悪くなる。


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