君のそばに
「何よ、私が風邪ひいちゃ可笑しいってわけ?」



「いや〜…別にそういうわけじゃないけど…

その、沙矢って何したら風邪ひくの?」



「何したら…って、
私を化け物みたいに言わないでくれる?」






すると実春は急に真剣な顔付きになって言った。



「いや、真面目な話。

中等部の頃とかインフルエンザが流行った時だって
沙矢、クラスで生き残ってたじゃん。」



「…ああ…」





何でこうも追求してくるんだろう…。


私が”風邪をひく”ということが、そんなに重要な事なのだろうか。


そりゃ、私だって知りたいよ。
何で風邪ひいたか。

昇降口で(外で)少し寝ただけで風邪ひくなんて。



今まで、どんなに世間を騒がした病原菌にだって打ち勝ってきた私が、たかが風邪に負けるなんて…。


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