君のそばに


「で、何?
何も面白いモンは掲示されてないよ」



実春は私の返答がなかったからか、
一通り掲示物を眺め見て、私にもう一度声をかけた。



「あ、うん。体育祭委員って他に誰がいるのかな、って思って。
再来週にはもう体育祭でしょ?そろそろ集まりがあっても、いいんじゃないかな」



「ああ、それなら沙矢が保健室で休んでる時にあったんだよ」



「え?そうなの?」



「うん、急に呼び出しかかっちゃってさ〜!
放課後は放課後で生徒会あるし。」



実春はそう言って、怠そうにため息をついた。



そっか。
だから、放課後来てくれなかったんだ。

別に面倒くさかったわけじゃないんだ。



私は実春の話を聞いて、安堵した。


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