君への距離~クリスマスの奇跡~
「僕が今まで、杏ちゃんに嘘ついたことある?」
「ううん…ない」
「じゃあ、
……僕は?」
翼を見つめる杏の張り詰めた表情がふっと緩む
「ホンモノっ!!!!」
杏は笑顔になって、飛びつくように翼に抱きつく。
「あ~見てられん!」
かん吉は呆れ顔で顔を背け、ふすまを静かに閉める。
「あ~ん…もうちょっと!」
紗香は名残惜しそうにかん吉を睨む。
「ほら、店開けるで!!」
「はいはい」