君への距離~クリスマスの奇跡~
リサと杏は、近くの海までやって来た。
杏は着ていたパーカーとデニムのミニスカートが濡れるのも気にしないで、波打ち際をバシャバシャ走った。
「リサもやるぅー!?」
「やんない!」
笑顔で叫ぶ杏にリサはピシャリと言った。
「ねー、リサぁ!!」
またも杏が叫ぶ。
「もう、…なによ?」
「リサはシオのこと、すきー!?」
「は?」
(恥ずかしくて言えるわけないじゃない!)
「嫌いなのー!?」
「ち、違うわよ!!」
「じゃあ好き?」
リサはため息をついて言った。
「…好き」
「なにぃ~?聞こえないよ!!」
杏はニヤニヤしながら言った。
リサは息をすって言った。
「好きよー!!」