君への距離~クリスマスの奇跡~
君へ夢へ
半年後、
「あ?もしもし杏ちゃん?」
ユニフォームのままぐったりとベッドに横たわっていた翼が、ケータイの着信音に跳ねおきる。
「あ、もしもし?杏です。
もう練習終わった?」
「うん!
今もう療に帰ってきたよ」
「そっかぁ、お疲れ様!」
「ありがと!
杏ちゃんは?もう施設からもどってる?」
「うん!あたしも今部屋にいるよ?
そうそう今日ね…」
とりとめもない話をする。
笑いあって、時には励ましあって、
「あ!やば!お兄ちゃんだ!!
ゴメン!切るね?」
「あはは、了解了解!」
前だけ向いて、