君への距離~クリスマスの奇跡~

揺れる想い

「杏~、ひっどい顔してるよ!」


医学論の時間、隣のリサが杏を覗き込むように言った。



「目ぇ、真っ赤だよ?」




「…りさがまぶしい」

杏が弱々しく笑った。
たしかに今日のリサはキラキラしている。

「なんかあったん?」




「杏~!!!!!!」
リサが思いきり杏に抱きついた。



「杏!あたし中塩くんと付き合うことになったぁ」




「…え、ぇぇえええ!!!!」




「水本ぉ――!!!」


医学論の谷川がキレる。


「…詳しく聞かせてよ♪」

杏はヒソヒソ声で言った。




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