最高の片想い
席替えの前は
クラス中がそわそわ。
心臓はどきどき。
そうなることが決まっている。
誰だって好きな人と隣になりたいもんね。

「緊張するね。春子どこがいい?」と
話しかけてきたのは
前口聡子(マエクチサトコ)
大の仲良しな女の子。
「あー、うん。緊張する。お前の近くがいいな」
思ったー!などと
ぐだぐだ話していると
クジを引く順番がやってきた。
聡子に行ってくるわ、と言い
あたしは教卓へむかった。
いま私には
好きな人がいる。
網谷純(アミヤジュン)だ。
"どうか網谷の近くになりますように…"
そう考えながら引いたクジは
14。

座席表を見ると
なんと
1番前だった。
"げっ…1番前とか終わったし。まぁまだ窓側だしいいか"と楽観的に考えていると

「俺いちばんうっしろー♪♪」

網谷の声が聞こえてきた。
shockshockshock!!
もうやってらんない!!
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